インターネットを活用して場所や物品を共有するシェアビジネスが

インターネットを活用して場所や物品を共有するシェアビジネスが、京都や滋賀でも広がり始めている。店舗の空きスペースをチラシの配布場所や荷物の預かりに利用したり、自宅の車庫を一般に貸し出したりするなどのサービスが拡大。企業や個人だけでなく、自治体も積極的な活用に乗り出している。
 グラフィックデザインのユキサキ(京都市右京区)は、チラシを配りたい事業者や個人と、空きスペースを活用したい店舗を仲介するサービス「エーヨ!」を昨秋始めた。飲食店や美容院などが棚やカウンターの一部をチラシの置き場所に貸し出す仕組みで、京都などの約40店舗と提携する。
 料金は1日100円前後で、商品の宣伝やライブの告知などに活用されている。神野太志社長は「利用者はお店を一軒一軒回って『チラシを置いてほしい』と依頼する手間が省ける。店舗側も家賃負担の軽減につながる」と利点を話す。
■スペースや車庫貸し出し、子育て分野も
 店の空きスペースを荷物預かりに活用するサービスを手がけるecbo(エクボ、東京都)は4月に京都府内に進出。嵐山やJR京都駅前など約60カ所の飲食店や宿泊施設などで預かりを始めた。http://diary.motekawa.jp/u/?id=faweriohj
http://blog.crooz.jp/faweriohj/ShowArticle/?no=2

 スーツケース程度の大きさであれば1日1個600円で預かる。提携する酒販売店、福本酒店(西京区)の福本和子さん(64)は「預けるついでに買い物もしてもらえれば」と波及効果に期待する。
 未契約の月決め駐車場や個人宅の車庫を一般に貸し出すサービスを全国展開するakippa(アキッパ、大阪市)も、提携先を京都府内約630カ所、滋賀県内約120カ所に広げた。7月からは京都市都市整備公社と提携し、岡崎公園駐車場(京都市左京区)を同社のシステムで利用すると、レンタサイクルを無料で使用できる取り組みを始めたhttp://blog.crooz.jp/faweriohj/ShowArticle/?no=1
https://7gogo.jp/AdFBtU2uMAUx

 各社のサービスに共通するのはスマートフォンなどで簡単に場所の検索や予約、料金決済ができる点だ。IT(情報技術)を活用して遊休資産を提供したい人と使いたい人のマッチングを進め、利用料の一部を収入源にして成長している。
 こうした取り組みに自治体も注目する。大津市は「子育てシェアリングエコノミー交流会」を10日午前11時半から同市の商業施設、フォレオ大津一里山で開催する。子どもの預かりや送迎を知人間で依頼するサービスを手掛ける「AsMama」(アズママ、横浜市)など、子育て分野のシェアビジネス企業4社を招き、パネル討論や展示紹介を行う。
 市子ども家庭課は「行政による子育て支援にも限界があり、その隙間をシェアサービスで埋めたい。まだ市内で実施例は少ないが、これを機に普及させたい」と言う。